2025年9月3日水曜日

YT-Tools for Blender (Radial Weight)

Radial Weightは、Linear Weightと同様にフォールオフを利用して頂点のウェイト値を設定するツールです。基本的なウェイト設定の操作性はLinear Weightと同じで、ギズモのハンドル操作はRadial Transformと同じです。



v1.2では、Linear WeightRadial Weightの遅延適用モードを改善し、インタラクティブなドラッグ操作を高速化しています。YT-Toolsの主なインタラクティブのツールは、Alt(Option)を押しながらLMBで行う操作は、Altキーを押している間は処理の適用が保留されます。画面上のメッシュには実行結果が反映されませんが、その間はハンドルの移動などを比較的思いメッシュでも軽快に行う事ができます。ウェイト設定ツールでは、ウェイトの表示はVertex Group WeightsというMesh Edit Mode OverlaysというBlenderの表示機能を使って表示しています。これはEdit Modeでのみ機能する表示なのですが、ウェイトの設定は内部的にはObjectモードで行う必要があります。つまりウェイトをドラッグしながら設定する場合は、内部的にObjectモードとEditモードを頻繁に切り替えながら行なっていますので、重たいメッシュですと速度が極端に遅くなります。v1.2では、Alt(Option)キーを押しながらドラッグしている間は、ウェイトの計算だけを行いツールが簡易的にウェイトを既存のメッシュに重ねて表示するように変更いたしました。簡易的な表示ですがウェイトの設定量を確認しながら高速にウェイトを設定する事ができます。


追記)DiscordのPixel FondueのBlenderチャンネルでDisplay Infoが原因での不具合や速度低下する事例が報告されています。現在調査中ですが、YT-Toolsを有効にした後で問題が発生がした場合はDisplay Infoを無効にして試してみてください。

2025年9月2日火曜日

YT-Tools for Blender (Soft Drag)

YT-Tools for Blenderv1.2を公開いたしました。今回のバージョンでは、2つの新機能の他、アクションセンターおよび作業平面の機能改善を行なっています。リリースの詳細はリリースノートもしくはオンラインマニュアルをご覧ください。

Soft Dragは、スクリーンスペース上の円の中にある頂点の座標値を円の中心からの減衰率をもとにスムースに移動するツールです。Modoではスクリーンフォールオフ+トランスフォームツールとして実装されていました。Modoのエレメント移動やBlenderのTweakツールがクリックしたエレメントを基準に周辺の頂点を移動するのに対して、Soft Dragはスクリーン上の円の中にある頂点が対象となります。対称を考慮しながらメッシュの膨らみを直感的に調整していくときに便利なツールです。Shift+LMBでスクリーン上をドラッグするとフォールオフのサイズを変更する事ができます。



Occlusion Testを有効にすると円の中にある頂点が他のポリゴンの後ろに隠れていないかどうかをテストし、頂点が隠れている場合は頂点座標値の移動を行いません。このオプションを有効にすると実行速度が低下しますので、必要な場合にのみ有効にして使用されることをお勧めいたします。