2025年11月8日土曜日

Heat Weight キット

Heat Weight Kit for ModoGumroadに公開いたしました。このキットはThe Heat Methodという熱伝導のアルゴリズムを利用して指定したソースからの各頂点の測定距離(geodesic distance)を計算し、その距離をベースに頂点ウェイトを頂点ウェイトマップに設定するツールです。ダイレクトモデリングツール版とプロシージャルメッシュオペレータ版を実装しています。今回もCGALのパッケージを利用しています。ソースコードはGithubに公開しています。

通常のウェイト設定では基点となるポイントや線分などからの直線的な距離をベースにウェイトを計算しますが、The Heat Methodは、基点からサーフェイスを沿って各頂点に到達する距離を計算するので、複雑に入り組んだメッシュ形状(曲がりくねったパイプやホースなど)にウェイトを設定したい場合などで、ウェイトを設定したい場合に便利です。



基点となるソースは、頂点やポリゴンなどを選択して指定します。計算は連結ポリゴンのパートごとに行われ、一つのパートに複数のソースを指定することもできます。



The Heat Methodの計算は、すべての頂点に対した行われ、頂点に対して測定距離(geodesic distance)が保存されていますが、ソースからの影響範囲を限定するために最大距離(Maximum Distance)をツールパラメータに用意しています。この距離よりも小さい測定距離を持つ頂点に対してウェイトの正規化処理を行い、頂点ウェイトを設定しています。

Falloff Shapeは、範囲内の頂点ウェイトを減衰したいときに設定します。Constantでは最大距離内の頂点に指定した値を設定します。Linearなどを指定すると測定距離をベースに正規化して計算したウェイトを減衰して設定します。

プロシージャルメッシュオペレータでは、設定したウェイト頂点マップをWeight Falloffに指定することで、プッシュなどの他のツールのフォールオフウェイトとしてHeat Weightを利用することができます。



このThe Heat Methodで計算した測定距離(geodesic distance)は、他にも利用できそうな気がします。アイディア募集中です。


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