modo 501では、キットのコンセプトがワンランク上の存在としての取り扱われるようになりました。キットはコンフィグファイル、リソース画像、スクリプト、プラグイン、コンテントで構成されるパッケージでmodoに特定の機能を追加する物です。代表的なキットには、HDRE、Splash、SLIKなどがあります。
modo 501は、起動時に任意のディレクトリにキットがないか検索します。この検索ディレクトリにはuser:Configsとリソースディレクトリが含まれます。キットはindex.cfgというファイルを含むサブディレクトリです。これは一般的なコンフィグファイルですが、キットの名称を持つ宣言文があります。
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<configuration kit="kitName">
[...]
</configuration>
<configuration kit="kitName">
[...]
</configuration>
キット名は内部名称でありグローバルかつユニークでなければなりません。このコンフィグファイルは自動的にキットを認識させるためだけのファイルです。その他の必要なファイルはこの場所から必要に応じて参照されます。キットは自動的にkit_<name>と呼ばれるキットのディレクトリを示すパスのエリアスを得ることができます。
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<configuration kit="kitName">
<import>resrc</import>
[...]
</configuration>
<configuration kit="kitName">
<import>resrc</import>
[...]
</configuration>
もしくは個々のリソースを名称を指定してインポートします。
キットにはプラグインを使うこともできますので、サブディレクトリにプラグインを配置し、32ビットと64ビットのプラグインを自動識別させて読み込ませることも可能です。
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<configuration kit="kitName">
<atom type="Extensions32">
<list type="AutoScan">extra</list>
</atom>
<atom type="Extensions64">
<list type="AutoScan">extra</list>
</atom>
[...]
</configuration>
<configuration kit="kitName">
<atom type="Extensions32">
<list type="AutoScan">extra</list>
</atom>
<atom type="Extensions64">
<list type="AutoScan">extra</list>
</atom>
[...]
</configuration>
上記の例はキットが32ビット版と64ビット版のプラグインを持ち、正しいバージョンを"extra"フォルダにインストールされるように設定しています。もしくは、単一のキットが異なるディレクトリに入れた両方のバージョンのプラグインを同時に持つこともできます。
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<configuration kit="kitName">
<atom type="Extensions32">
<list type="AutoScan">x32</list>
</atom>
<atom type="Extensions64">
<list type="AutoScan">x64</list>
</atom>
[...]
</configuration>
<configuration kit="kitName">
<atom type="Extensions32">
<list type="AutoScan">x32</list>
</atom>
<atom type="Extensions64">
<list type="AutoScan">x64</list>
</atom>
[...]
</configuration>
キットにアイコンやその他の目的の為に使用する画像を定義することもできます。アイコン画像は使用するコンフィグ自身のファイルパスからの相対位置が検索されます。この例では"icon.tga"ファイルは、コンフィグファイルと同じディレクトリに置かれます。画像リソースのキーはグローバルでユニークでなければなりません。
<atom type="UIElements">
<hash type="Image" key="testKit_icons">icon.tga</hash>
<hash type="Icon" key="item.val.test.texture">
<atom type="Source">testKit_icons</atom>
<atom type="Location">0 0 13 13</atom>
</hash>
</atom>
スクリプトもキットから参照可能です。これはスクリプトへのエリアスを定義することで実現されています。画像の場合のように、スクリプトがキットディレクトリの中にある場合は、スクリプト名称以外なにも必要ありません。
<hash type="Image" key="testKit_icons">icon.tga</hash>
<hash type="Icon" key="item.val.test.texture">
<atom type="Source">testKit_icons</atom>
<atom type="Location">0 0 13 13</atom>
</hash>
</atom>
スクリプトもキットから参照可能です。これはスクリプトへのエリアスを定義することで実現されています。画像の場合のように、スクリプトがキットディレクトリの中にある場合は、スクリプト名称以外なにも必要ありません。
<atom type="ScriptSystem">
<hash type="ScriptAlias" key="myScript">doit.pl"</hash>
<hash type="ScriptAlias" key="myScript2">dir/doi2t.pl"</hash>
</atom>
<hash type="ScriptAlias" key="myScript">doit.pl"</hash>
<hash type="ScriptAlias" key="myScript2">dir/doi2t.pl"</hash>
</atom>
上記のように定義するとエリアスはスクリプトのある場所を参照するために使用されます。例えば、"@myScript"は上記の"doit.pl"を実行し、自動的にエリアスとキットの置かれている場所を認識します。これによってスクリプトを直接ユーザーが呼び出したり、キット自身から呼び出せるようになります。
キットだけでなく任意のスクリプトにエリアスを設定することが可能です。エリアスのパスは絶対パス、参照、エリアスパスもしくはユーザースクリプトフォルダのスクリプト名称でなければなりません。
<atom type="ScriptSystem">
<hash type="ScriptAlias" key="myScript">pathAlias:dir/doit.pl"</hash>
</atom>
<hash type="ScriptAlias" key="myScript">pathAlias:dir/doit.pl"</hash>
</atom>
ユーザーがキーカスタマイズを確実に行えるように、キットで使用する全てのスクリプトにスクリプトエリアスを使用することをお勧めします。もしくはスクリプトをキットのパスエリアスの相対位置として直接実行する方法もあります。
キットを特定のシステムに対してのみに有効にしたり、逆に無効することができます。例えば、このキットはPCにだけにロードされます。
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<configuration kit="kitName" and="nt">
[...]
</configuration>
<configuration kit="kitName" and="nt">
[...]
</configuration>
こちらはMacの32ビット版のmodoにだけロードされます。
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<configuration kit="kitName" and="app32" or="mac">
[...]
</configuration>
<configuration kit="kitName" and="app32" or="mac">
[...]
</configuration>
この論理値は読み込まれた順番に評価されます。グループ化はできません。"!x86"などの記述は負の論理値を表すために使うことができます。サポートされているキーには、pp32, app64, x86, x64, mac, osx, win, ntがあります。この規則には制限がありますので対応できない組み合わせもあります。
modo 501用には既にLaubwerk Plants(樹木のキット)などサードパーティのキットの開発も進んでいます。
このmodoのキットの仕組みと変幻自在なUIを使うことによってアイディア次第で特定用途向けのCGパッケージを作ることが可能です。キットは、modoを3DCGのツールキットとしてコンテンツパッケージを作る手段を提供しています。http://www.luxology.com/store/hdre02_landscape/
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