2025年8月10日日曜日

YT-Tools for Blender (Loop Slice)

 Blenderには標準でLoop Cutというオペレータがあり、Modoのループスライスと同じように連続したポリゴンループをスライスすることができます。ModoのループスライスではSelectedというオプションがあり、選択されているポリゴンだけをマスクしてスライスすることが可能です。BlenderのLoop Cutでもスライスしたくないポリゴンを非表示にすることで対応することはできるのですが、対称モードをサポートしていなかったり、Preserve Curvatureオプションもなかったため、新たにLoop Sliceを実装いたしました。

操作方法はModoのループスライスと同じように連続した2つのポリゴンを選択もしくは1つのエッジを選択し、Loop Sliceを実行するとループ上に連続するポリゴンがスライスされます。

Selectedオプションを有効にすると選択したポリゴンだけがマスクされてスライスされます。また、Symmetryオプションで対称軸をしていするとメッシュのローカル座標系で対称位置にあるポリゴンループがスライスされます。Symmetric Cutは、スライスのNumber of Cutsが2以上の場合、ループ内でスライス位置が対称になるようにスライスを行います。Preserve Curvatureは、連続するエッジリングを結ぶ曲線の曲率を考慮し、スライス位置を調整します。円柱やトーラスなどにループを追加するなど曲率を考慮したい場合に有効です。

Loop Slice with Selected

Preserve Curvature


Cut Positions by Spansは、スライス位置を比率を表す数値で直接指定する方法です。ループのスライス数と位置を正確に指定したい場合は、こちらの入力方法を使用した方が便利です。例えば、ループの幅に対して25%と75%の位置でスライスしたい場合は、"0.25 0.5 0.75"もしくは"25 50 75"もしくは"1 3 1"と入力します。入力数値は正規化されますので数値の合計が1.0にならなくても大丈夫です。

Cut Positions by Spans (1 3 1)

Cut Positions by Spans (1 2 2 2 1)


Add Loopは、クリックしたエッジを含むエッジリングを求め、ポリゴンをスライスするインタラクティブバージョンのループスライスです。こちらの方が標準のLoop Cutに近いですが、スライス位置をクリックした後で調整したり、Loop Sliceの機能がほぼ全て使えます。更にModoのAdd Loopと同じようにAbsolute Distanceをサポートしています。通常のループスライスはFactorでエッジ上の位置を各エッジの長さをもとにした比率で指定します。Absolute Distanceは、クリックしたエッジの長さをもとに各エッジの始点もしくは終点から絶対距離で各エッジのスライス位置を決定します。これにより、スライスするループの形を固定しながらポリゴンループをスライスすることができます。




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