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2026年6月23日火曜日

YT-Tools for Blender (Selection Island)

YT-Tools for Blender v1.8.7を公開いたしました。このバージョンはマイナーチェンジで、リニアトランスフォームにSelection Islandというオプションを追加しています。

通常リニアトランスフォームは、リニアフォールオフギズモに対する各頂点の座標値を基準にして減衰率を計算しています。リニアフォールオフギズモがZ軸に沿って置かれている場合、座標値のZ値の大きさに基づいてフォールオフウェイトが拡大縮小します。

Selection Islandは、Faceが連続して選択されている塊をアイランドとしてグループ化し、そのアイランドに所属する頂点は各頂点の座標値の代わりに、アイランドの中心位置で減衰率が計算されます。これによりアイランドに所属する頂点は各頂点は同じフォールオフウェイトを持つことになります。なにも選択がされてない場合は、Faceのトポロジー情報から連結されているFaceのグループがアイランドになります。

例えば下記のように複数の直方体を直方体単位に徐々にスケールをかけたい場合などに便利です。



2026年3月7日土曜日

YT-Tools for Blender (Undo / Redo)

YT-Tools for Blender v1.8.2を公開いたしました。このバージョンでは、v1.8リリース後に頂いたユーザーの方々からのフィードバックに基づいた幾つかのマイナーチェンジを行なっています。

Undo/Redo

基本的にBlenderのオペレータでできるUndoは、変更後の状態をオペレータ実行前の状態に戻すことだけです。したがってモーダル中に動作した操作を一つ前に戻したりするツール実行中のUndo/Redoは、アドオンが自分で面倒を見る必要があります。ModoではツールシステムのレベルでUndo/Redoをサポートしていたので、考える必要がありませんでした。v1.8.2では、下記のトランスフォームツールとウェイトツールでUndo/Redoが使えるように変更を加えています。Edge Sliceなどのトポロジーを変更するツールは、もう少し工夫が必要なので要望に応じて今後またトライしてみたいと思います。

  • Linear Transform
  • Radial Transform
  • Bend Transform
  • Linear Weight
  • Radial Weight

ループスライスの改善

Modoのループスライスでは、複数のエッジを選択して別々のループを同時にスライスすることができましたが、Blenderのループスライスではこれができていませんでした。v1.8.2では、エッジを複数選択して同時に複数のループをスライスすることができます。

選択セットの改善

小さな変更ですが、選択セットで保存した選択を選択状態にするとき、今までは現在の選択状態に追加するように選択セットの情報を選択していました。現在の選択を選択セットの情報と置き換えたい場合は、画面をワンクリックして現在の選択を解除する必要がありました。この一手間を省略できるようにv1.8.2では、選択(置換)というボタンを追加しています。

YT-Tools for Blenderに関する、バグ報告やリクエストはこちらのフォームからお受けしております。皆様のフィードバックをお待ちしております。🙇

2026年1月14日水曜日

YT-Tools for Blenderを使ったショート動画

YT-Tools for Blenderの紹介ビデオを作ってくれた平八郎屋さんがnoteYT-Tools for Blenderを使って制作したビデオを紹介してくれています。同じお題をModoを使って作った場合とBlenderを使って作った場合の両方のビデオをアップしてしてくれています。ModoユーザーがBlenderを使う場合、作業手順などの違いを比較するのに参考になります。YT-Toolsの開発のヒントにもなりそうです。


Modoでのスプーンモデリング

「YT-Tools for Blender」を使ったBlenderでのスプーンモデリング

2026年1月7日水曜日

YT-Tools for Blender紹介ビデオ

平八郎屋さんがYT-Tools for Blenderの紹介ビデオを作ってくれました。\(^^)/

このビデオでは、YT-Tools for Blenderの各機能を順番にわかりやすく説明されています。特にModoユーザーの方がBlenderに移行しやすいようにModoで行っていたワークフローをYT-Tools for Blenderを使ってBlenderでどうやって作業するかに重点を置かれています。流石ですね、非常にわかりやすいです。ありがとうございました。😊


また、以前にModo Japan Groupのサイトに置かれていたModoのチップスとチュートリアルビデオも平八郎屋さんのサイトでホスティングされています。ビデオだけでも600-700本ぐらいある膨大な資料です。今後、Modoを使い続けていくための貴重な資料ですね。ありがとうございます。





2025年12月26日金曜日

YT-Tools for Blender (External Clipboard その3)

YT-Tools for Blender v1.7では、外部クリップボードも更新しています。以前は一つのアクティブメッシュのポリゴンだけがクリップボードにコピーされていましたが、v1.7では全ての選択されているメッシュオブジェクト(アイテム)が同時にすべてコピーされるように改良いたしました。クリップボードには、オブジェクトごとにメッシュ情報が保存されています。Pasteを実行すると現在アクティブになっているメッシュオブジェクトにクリップボードに保存されている全てのオブジェクトのメッシュが貼り付けられます。New Object from Clipboardを実行した場合は、クリップボードに保存されているオブジェクトごとに新しいメッシュオブジェクトが新しく作られ、個別にメッシュが読み込まれます。

また、せっかく汎用的な外部クリップボードの仕組みを作りましたので、LightWave Modelerで動作する外部クリップボードを作ってみました。20年ぶりにLightWaveのプラグインを作ってみましたが、なんとか動作するものを作ることができたみたいです\(^^)/。今回はPythonを使ってCommandSequenceクラスのプラグインを作ってみましたが、Modelerに関してはGlobal Service関数の使い方はそれほど変わっていないので安心しました。ただし、サーフェイスの扱いがノードベースになっていたので従来のLWTextureFuncsからUVマップやテクスチャ画像の情報を取り出すことができませんでした。また、使用できる環境がLightWave 2024だったので、サポートされているPythonのバージョンは2.7です。LightWave 2025では、Python 3.13になったようなので、新しいバージョンで動作するかどうかはまだ確認していません。

今回はなんとなくノリで作ってしまいましたが、LightWave版の外部クリップボードに対する需要があるかどうかノーアイディアです。もし需要があるようでしたら、Layout版の開発なども考えてみたいと思います。リクエストなどフィードバックはこちらのフォームからお願いいたします。



久しぶりにLightWave 3Dを触っていてVertex PaintのAboutメニューをクリックしたら、いまだに "Vertex Paint v3.5.6 ((c) 1998-2005 D-STORM, Inc. by Yoshiaki Tazaki"という表記がでてきてびっくりしました🤭。BandSawやEPSF Loaderなど昔作ったツールがまだ残っているんですね。懐かしい。





YT-Tools for Blender (Absolute Scale)

YT-Tools for Blenderのv1.7を公開いたしました。今回のバージョンでは、日本のユーザーの方から頂いたリクエストに対応して絶対スケール(Absolute Scale)を実装いたしました。これは、実装は異なりますがModoの絶対スケール(Absolute Scale)と全く同じ使い方で対象となるメッシュを実寸値を入力してスケールするツールです。Modoではパネルを表示するタイプとインタラクティブにツールハンドルを使うタイプの絶対スケールがありますが、今回実装したのは前者のパネルタイプの絶対スケールです。選択した部分のポリゴンをGrabコマンドを使って読み込み、そのあとで変更後のサイズを入力して、メッシュのスケールを行います。

Grabして読み取るサイズは、選択ポリゴンのバウンディングボックスに基づいて計算されますが、Orient To Selectionを有効にすると方向性バウンディングボックスに基づいてサイズを計算します。

Uniform Scaleは、X/Y/Zの各軸方向のサイズが同じになるように均一にスケールが行われます。Explicit Scaleは、X/Y/Zの各軸方向を個別にスケールします。Reference Scaleは、Grabで使用した選択エレメントだけでなく、そのほかの非選択エレメントもスケールします。

Scale Centerは、スケールを行う際のピボット位置を指定します。Modoのオンラインユーザーガイドにもこのツールに関するページがありますので、そちらも参考にしてください。


また、これもリクエストからの実装で、3D画面描画の速度を視覚的に表示するFPSゲージも実装しています。




2025年10月25日土曜日

YT-Tools for Blender (Clipboard その2)

前回v1.5で実装したクリップボードの動作をユーザーのみなさんからのフィードバックに基づきマイナー変更いたしました。v1.5.1のクリップボードはコピー&ペースト実行後のエレメントの選択がModoと互換になっています。エレメントをコピーした後、コピー元のエレメントの選択状態はそのまま選択状態を保持し、ペーストしたエレメントは選択状態になります。これらの動作は初期設定パネルで変更することができるようにいたしました。v1.5の動作はModoの初期バージョンやLightWaveのコピペの動作と近いものになっていました。


また、メッシュのエレメントと同様にカーブのスプラインに対しても同様のコピー&ペーストができるようにして欲しいとのリクエストがありましたので、対応いたしました。Blenderにはスプライン単位の選択というモードがないようですので、カーブ内の特定のスプラインをコピーする場合はスプラインを構成する全てのポイントを選択してからコピーを行います。スプラインを構成するポイントを選択しやすいようにダブルクリックで実行するコンテキスト選択もスプラインで動作するように変更いたしました。



2025年10月18日土曜日

YT-Tools for Blender (Clipboard)

YT-Tools for Blender v1.5を公開したしました。今回のアップデートではソフトドラッグを改良し、UVエディタ上のUVマップを編集できるようにしたのと、メッシュエレメントのコピー&ペーストを行うためのクリップボードの実装です。

Modoではツールの設計思想に"Generalize"という概念があって、一つのツールが異なる編集対象に対して、同一の操作性を提供できるように実装されていました。トランスフォームツールやペイントツール、スカルプとツールなど多くのツールはメッシュ、UV、アイテムに対して動作するように作られています。

今回はYT-Toolsで実装したソフトドラッグがUVマップの編集で動作するように改良いたしました。ツールを切り替えることなく、クリックしたビューが3Dビューの場合はメッシュの頂点の編集、UVビューをクリックした場合はUVマップの編集を行います。UVビューでの対称は、U方向をX軸、V方向をY軸に設定して動作するようにしています。UVの対称軸はクリックしたUVの正規化空間(UDIM)によって決定しています。クリックした箇所が(0,0)-(1,1)の空間であれば対称軸が0.5になります。クリックした箇所が(1,0)-(2,1)で対称がU方向の場合は1.5が対称軸になります。


コピー&ペーストを行うためのアドオンは他にも公開されているようですが、YT-Toolsで実装して欲しいとの要望がありましたので、v1.5で実装いたしました。YT-ToolsのクリップボードはモデリングワークフローのサブツールとしてEdit Modeでのみ動作し、メッシュのポリゴン、エッジ、頂点のコピー&ペーストに特化しています。ポリゴンを選択しCopyボタンを押すと選択したポリゴンがクリップボードの内部メッシュにコピーされます。Pasteボタンを押すとコピーされたポリゴンがアクティブメッシュに貼り付けられます。アクティブメッシュはコピー元のメッシュでも別のメッシュでも構いません。クリップボードのデータは次回またコピーを行うまで保存されます。クリップボードにはポリゴンの基本データの他に下記のような属性もコピーされます。
  • マテリアル
  • UVマップ、頂点カラー、シェイプキー
  • エッジクリース、スムース、シーム、Freestyle
  • 頂点ウェイト(頂点グループ)
"クリップボードから新規メッシュ作成"というボタンは、澤田さんからいただいたアイディアで、新しいメッシュオブジェクトを作成した後に、そこにクリップボードのデータを貼り付けます。macOSのプレビューといアプリにある"クリップボードから新規作成"というメニューと同じ感覚で使うことができます。作業中のメッシュの一部分を別のメッシュオブジェクトに分離したい時の手間暇が少し改善されると思います。







2025年10月7日火曜日

YT-Tools for Blender (日本語UI)

YT-Tools for Blenderv1.4.1を公開いたしました。今回のバージョンではUIの日本語化を行っています。Blenderのプリファレンスのインターフェイスタブで言語を日本語に設定するとYT-ToolsのUIが日本語に変わります。



Blenderには、内部に翻訳辞書というものがあり、言語を日本語などに設定するとアドオンなどのメニューもこの翻訳辞書に存在する用語は自動的に翻訳されたテキストが表示されます。従って多言語化を考えずにアドオンを作ると部分的にローカライズされたUIが表示されてしまいます。翻訳テキストはグローバルな辞書にも登録できますし、アドオンの独自のカテゴリでのみ使用するローカルな辞書として登録する方法もあります。なぜかマウスカーソルを重ねた時に表示される文字列はグローバル辞書でないと翻訳文字列が表示されなかったりなど、まだ謎の仕様があります。ベターなアドオン翻訳のためにもう少し調査が必要なようです。



2025年9月24日水曜日

YT-Tools for Blender (Snapping)

v1.4を公開いたしました。このバージョンでは以前から要望があったツールハンドルのスナップに対応しています。Blenderのスナップ処理は外部には公開されていないので、アドオンはスナップパネルで設定されているスナップの設定項目を参照し、アドオンで独自に実装しました。YT-Toolsでは下記のようなスナップ設定項目をサポートしています。

Snap Target

Increment, Grid, Vertex, Edge, Face, Edge Center, Edge Perpendicularに対応しています。Vertexではメッシュの頂点およびカーブの制御点にスナップします。

Target Selection

Include Activeがオフの時にはアクティブオブジェクトのエレメントにはスナップしません。

Affect

Move, Rotate, Scaleに対応しています。

Rotation Increment

標準のインクリメンタル角度を参照します。


2025年9月15日月曜日

YT-Tools for Blender (Smooth Brush)

v1.3をリリースいたしました。このバージョンではSmooth Brushというオペレータを追加しています。メッシュの頂点をスカルプティングのようなブラシ操作で平滑化する機能です。LMBを押しながらメッシュ上をドラッグするとマゼンダ色の円の中にある頂点の座標位置が平滑化されていきます。ブラシのサイズはRMBで調整、平滑化の強さはSmooth Strengthで調整することができます。

また、このSmooth Brushの機能はSoft Drag使用時に使う事ができます。Shiftキーを押しながらLMBでドラッグするとソフトドラッグの代わりに頂点の平滑化を行う事ができます。

YT-ToolsはPythonで実装されているためパフォーマンスの問題は今後の課題です。

v1.3では、その他下記のような変更を行なっています。

  • SelectionSetsにReplaceボタンを追加
  • WorkplaneにSet to 3D Cursor and Rotationを追加
  • Display Infoで新しいシーンを読んだ後に選択情報が更新されないバグを修正
  • MergeとLoopSliceにもシンメトリーの初期値を追加
  • AddLoopとPolygonSlice終了後にAdjustLastOperationパネル(左下のプロパティパネル)が表示されるように修正
  • Randomize Transformが動かなくなってしまう問題を解決
Set to 3D Cursor and Rotationは、作業平面で選択エレメントから計算した位置情報と回転マトリクスをTransform Pivot PositionOrientationのCursorが参照するLocationとRotationに設定する機能です。v1.2ではカスタムOrientationに設定するSet to Transform Orientationsを追加しましたが、今回はこれを3D Cursorに追加するコマンドを用意いたしました。



2025年9月3日水曜日

YT-Tools for Blender (Radial Weight)

Radial Weightは、Linear Weightと同様にフォールオフを利用して頂点のウェイト値を設定するツールです。基本的なウェイト設定の操作性はLinear Weightと同じで、ギズモのハンドル操作はRadial Transformと同じです。



v1.2では、Linear WeightRadial Weightの遅延適用モードを改善し、インタラクティブなドラッグ操作を高速化しています。YT-Toolsの主なインタラクティブのツールは、Alt(Option)を押しながらLMBで行う操作は、Altキーを押している間は処理の適用が保留されます。画面上のメッシュには実行結果が反映されませんが、その間はハンドルの移動などを比較的思いメッシュでも軽快に行う事ができます。ウェイト設定ツールでは、ウェイトの表示はVertex Group WeightsというMesh Edit Mode OverlaysというBlenderの表示機能を使って表示しています。これはEdit Modeでのみ機能する表示なのですが、ウェイトの設定は内部的にはObjectモードで行う必要があります。つまりウェイトをドラッグしながら設定する場合は、内部的にObjectモードとEditモードを頻繁に切り替えながら行なっていますので、重たいメッシュですと速度が極端に遅くなります。v1.2では、Alt(Option)キーを押しながらドラッグしている間は、ウェイトの計算だけを行いツールが簡易的にウェイトを既存のメッシュに重ねて表示するように変更いたしました。簡易的な表示ですがウェイトの設定量を確認しながら高速にウェイトを設定する事ができます。


追記)DiscordのPixel FondueのBlenderチャンネルでDisplay Infoが原因での不具合や速度低下する事例が報告されています。現在調査中ですが、YT-Toolsを有効にした後で問題が発生がした場合はDisplay Infoを無効にして試してみてください。

2025年9月2日火曜日

YT-Tools for Blender (Soft Drag)

YT-Tools for Blenderv1.2を公開いたしました。今回のバージョンでは、2つの新機能の他、アクションセンターおよび作業平面の機能改善を行なっています。リリースの詳細はリリースノートもしくはオンラインマニュアルをご覧ください。

Soft Dragは、スクリーンスペース上の円の中にある頂点の座標値を円の中心からの減衰率をもとにスムースに移動するツールです。Modoではスクリーンフォールオフ+トランスフォームツールとして実装されていました。Modoのエレメント移動やBlenderのTweakツールがクリックしたエレメントを基準に周辺の頂点を移動するのに対して、Soft Dragはスクリーン上の円の中にある頂点が対象となります。対称を考慮しながらメッシュの膨らみを直感的に調整していくときに便利なツールです。Shift+LMBでスクリーン上をドラッグするとフォールオフのサイズを変更する事ができます。



Occlusion Testを有効にすると円の中にある頂点が他のポリゴンの後ろに隠れていないかどうかをテストし、頂点が隠れている場合は頂点座標値の移動を行いません。このオプションを有効にすると実行速度が低下しますので、必要な場合にのみ有効にして使用されることをお勧めいたします。


2025年8月27日水曜日

YT-Tools for Blender (Display Info)

YT-Tools for Blender v1.1.1を公開いたしました。このバージョンではLinear WeightツールやBendツールのバグがいくつか修正されています。また、PreferencesパネルにView Navigationという項目が追加されています。これはビューナビゲーションをModo風に変更するものではなく、Alt-LMBなどModoのビューナビゲーションを使用していることをYT-Toolsに認識させるためのオプションです。YT-Toolsのインタラクティブツールは、MMBのイベントをビューナビゲーションとして認識していて、このイベントがあった場合は、マウスオペレーションの制御をBlenderに渡していました。このためビューナビゲーションにMMB以外のキーマップが指定されていた場合、ツールが正しく動作できない問題があったため、暫定的にこのオプションを追加いたしました。将来的にもう少し賢い方法でこの問題の解決を行うかもしれません。

Display Infoは、Blenderの標準でスクリーンに表示される情報を補うための追加情報を表示します。Blenderは、BOXセレクションなど選択操作も全てオペレータで実装されてるため、常に何かしらのツールがアクティブになっています。画面の左下のDisplay Infoは現在アクティブになっているネイティブなツールを表示しています。また、Editモードでは現在選択されているEdgeの合計の長さや、Faceの合計面積も表示しています。

Display Infoは、スクリーンの左下に表示されるためBlenderのツールバーに隠れてしまう場合があります。Preferencesにテキストを表示するスクリーンの位置やテキストの大きさを調整するオプションがありますので、ご使用環境に合わせて調整してみてください。



2025年8月21日木曜日

YT-Tools for Blender (Set Positions)

YT-Toolsのバージョン1.1では、ベンドツールの他に選択した頂点の座標値の成分を指定した値にセットしたり、全体をセンタリングするオペレータを追加いたしました。

選択した頂点のX/Y/Z座標値をしてした値に揃える操作は、サイドバーのItemにあるTransformで値を揃える事ができると思ったのですが、値を入力すると相対的に選択した頂点の成分値がシフトしてしまい、値を揃える事ができませんでした。おそらくBlender流の標準的な良い方法があるのだと思うのですが、見つけられなかったので実装してしまいました。

Set Positionsは、頂点を選択した状態で起動すると実行パネルが表示され、変更を行うX/Y/Zのトグルボタンと入力値を表示します。このデフォルト値は、最後にクリックしたアクティブエレメントの頂点座標値が設定されます。投げ縄などで一括して選択した場合は、選択されている頂点の平均値が設定されます。たとえば、Y軸の値だけをある頂点の位置に揃えたい場合は、そろえたい頂点を先に投げ縄などで選択してから、SHIFTキーを押して基準となる頂点を最後に選択するとその頂点の値がデフォルト値になります。選択した頂点の平均値に値を揃えたい場合は、投げ縄などで一括選択すると選択された頂点の座標値の平均値がデフォルト値に設定されます。ちょっとした事ですが、覚えておくと設定値を手動で入力する一手間を減らす事ができます。



Center Positionsは、選択した頂点のバウンディングボックスを計算し、トグルボタンで指定したX/Y/Zの軸方向に限定して、バウンディングボックスの中心位置が原点に来るように移動します。Set PositionsCenter PositionsもこのX/Y/Zのトグルボタンが縦並びになっていて、ちょっとダサいのです。横並びにする方法が見つかったら将来のバージョンで変更しておきます。



2025年8月20日水曜日

YT-Tools for Blender (Bend Tool)

YT-Tools for Blenderバージョン1.1をリリースいたしました。主な変更点は下記の通りです。

  • Bend Transformオペレータの追加
  • 頂点座標値の設定
  • 頂点座標値のセンタリング
  • Radial TransformにInvertオプションを追加
ベンドツールはBlenderの標準のツールセットに存在する他、アドオンの中にもベンドツールをサポートするものがあるようです。ただし操作性に関してはModoのベンドツールとは異なっていたり、対称をサポートしていなかったりと期待通りに使えない事があるようなので、YT-Toolsに独自のベンドツールを実装いたしました。ハンドル操作に関してはModoにもない操作を工夫しています。

Edit ModeBend Transformを起動すると選択されているエレメント、選択がない場合はメッシュ全体の境界ボックスを計算し、最も長い主軸の方向にベンドハンドルを表示します。マゼンダ色のスパインベクトルに沿って白い円のハンドルの中心位置を基準に選択されているエレメントの頂点位置が変形します。ベンドを行う基準平面はAxisでX/Y/Zの主軸に設定するか現在表示しているビュー平面を基準に定義します。選択しているポリゴンの方線方向などでベンドする場合は作業平面と組み合わせて使用してください。


ベンドのオペレーションは、このベンドハンドルを変形を行いたい位置に素早く配置する事が重要になります。Linear TransformなどでもサポートしているAuto Fit機能がありますので、この機能を使って方向性バウンディングボックスなどに沿ってハンドルをフィットさせる事が可能です。ベンドハンドルの方向を反転したい場合はReverseボタンを押して反転させる事ができます。

また、ベンドハンドルをフィットさせた後、ハンドルの方向を固定した状態で、ハンドルのサイズを変更したり、回転中心をベクトルに沿ってスライドさせたい場合は、SHIFTキーを押しながらベンドハンドルの端点のハンドルをドラッグして調整する事ができます。



逆にハンドルの中心点を固定し、ベンドハンドルのベクトル方向だけをフィットさせたい場合は、Spine Onlyを有効にしてAuto Fitを実行してみてください。

Both Sidesは、Modo 17.0でBend Toolに追加したオプションと同じで、ベンドハンドル方向と反対側にある頂点も同時に湾曲します。




2025年8月14日木曜日

YT-Tools for Blender (Workplane)

作業平面は、一時的にメッシュオブジェクトのトランスフォームマトリックスをメッシュ編集作業しやすいようにビューの中心と方向に沿うように設定する機能です。よく使うワークフローでは、編集したいポリゴンを選択し、そのポリゴンの中心をビューの中心、ポリゴンの法線ベクトル方向をトップビューの方向に一致させ、メッシュ編集を行う方法があります。これによりトップビューでの2次元的な編集操作が可能になるため、精密なモデリング作業を行いたい時には重宝する機能です。Modoでは作業平面は内部的なトランスフォームマトリックスとして実装されています。初期のバージョンから基本機能として備わっていて、全てのツールが作業平面をサポートしています。Blenderでも任意の作業平面を定義してモデリング作業をするための機能はあるようですが、パースペクティブビューで作業をすることが前提のアドオンが多いように思われます。

YT-Toolsでは、作業平面用にEMPTYオブジェクトを用意して、ここに作業平面のトランスフォームマトリックスを設定し、一時的にメッシュ編集したいメッシュオブジェクトをここにペアレンティングすることによって、平行投影のトップビューでモデリング作業を行う仕組みを作りました。

Edit Modeでポリゴンを1つ選択し、YT-ToolsのWorkplaneにあるSetボタンを押すと、ビューがトップビューに切り替わり、選択したポリゴンの中心がビューの中心となり、ポリゴンの法線ベクトル方向がトップビューと並行のZ軸方向に切り替わります。シーンコレクションのアウトライナーをみると"_Workplane"という名称のEMPTYオブジェクトが追加され、選択されたポリゴンを含むメッシュオブジェクトが"_Workplane"オブジェクトにペアレンティングされているのがわかると思います。この状態でTransform OrientationをGlobalにすれば、選択したポリゴンの法線ベクトル方向をZ軸にしたモデリング作業が可能になります。"Unset"ボタンを押せば、メッシュオブジェクトは元の階層に戻り、"_Workplane"オブジェクトは削除されます。


この"_Workplane"オブジェクトのトランスフォームはObjectモードでも利用することができます。Modoにはアイテムリストにアイテムリファレンスというボタンがあり、あるアイテムのアイテムリファレンスを有効にするとそのアイテムがシーンの中心に位置するようにシーン全体がトランスフォームされます。対象となるアイテムのトランスフォームが一時的にリセットされ、相対的に他のアイテムが座標変換されます。YT-Toolsの作業平面ではObjectモードでSetボタンを押すと、アクティブメッシュオブジェクトのトランスフォームがリセットされるマトリクスを"_Workplane"オブジェクトに設定し、全てのメッシュオブジェクトがこの"_Workplane"オブジェクトにペアレンティングされます。


"_Workplane"という名称はたぶん一般には使われないであろうとの前提のもとに一時オブジェクトの名称として定義した予約名称です。もし、この名称が一般的なオブジェクトに利用していて衝突する場合はリクエストフォームでご連絡ください。解決方法を検討してみます。

2025年8月10日日曜日

YT-Tools for Blender (Loop Slice)

 Blenderには標準でLoop Cutというオペレータがあり、Modoのループスライスと同じように連続したポリゴンループをスライスすることができます。ModoのループスライスではSelectedというオプションがあり、選択されているポリゴンだけをマスクしてスライスすることが可能です。BlenderのLoop Cutでもスライスしたくないポリゴンを非表示にすることで対応することはできるのですが、対称モードをサポートしていなかったり、Preserve Curvatureオプションもなかったため、新たにLoop Sliceを実装いたしました。

操作方法はModoのループスライスと同じように連続した2つのポリゴンを選択もしくは1つのエッジを選択し、Loop Sliceを実行するとループ上に連続するポリゴンがスライスされます。

Selectedオプションを有効にすると選択したポリゴンだけがマスクされてスライスされます。また、Symmetryオプションで対称軸をしていするとメッシュのローカル座標系で対称位置にあるポリゴンループがスライスされます。Symmetric Cutは、スライスのNumber of Cutsが2以上の場合、ループ内でスライス位置が対称になるようにスライスを行います。Preserve Curvatureは、連続するエッジリングを結ぶ曲線の曲率を考慮し、スライス位置を調整します。円柱やトーラスなどにループを追加するなど曲率を考慮したい場合に有効です。

Loop Slice with Selected

Preserve Curvature


Cut Positions by Spansは、スライス位置を比率を表す数値で直接指定する方法です。ループのスライス数と位置を正確に指定したい場合は、こちらの入力方法を使用した方が便利です。例えば、ループの幅に対して25%と75%の位置でスライスしたい場合は、"0.25 0.5 0.75"もしくは"25 50 75"もしくは"1 3 1"と入力します。入力数値は正規化されますので数値の合計が1.0にならなくても大丈夫です。

Cut Positions by Spans (1 3 1)

Cut Positions by Spans (1 2 2 2 1)


Add Loopは、クリックしたエッジを含むエッジリングを求め、ポリゴンをスライスするインタラクティブバージョンのループスライスです。こちらの方が標準のLoop Cutに近いですが、スライス位置をクリックした後で調整したり、Loop Sliceの機能がほぼ全て使えます。更にModoのAdd Loopと同じようにAbsolute Distanceをサポートしています。通常のループスライスはFactorでエッジ上の位置を各エッジの長さをもとにした比率で指定します。Absolute Distanceは、クリックしたエッジの長さをもとに各エッジの始点もしくは終点から絶対距離で各エッジのスライス位置を決定します。これにより、スライスするループの形を固定しながらポリゴンループをスライスすることができます。




2025年8月9日土曜日

YT-Tools for Blender

久しぶりの投稿になります。Blenderでのモデリング作業をModoライクに行うためのアドオンYT-Toolsの販売をGumroadから開始いたしました。YT-Toolsは、Modoのワークフローの一部をBlender上で行えるようにデザインしたアドオンツールセットで、Modoライクな機能を持つモデリングツール群や作業平面、アクションセンターなどModo固有の機能を補完するツールをBlenderに追加しています。

追記)BOOTHからの販売も開始いたしました。

この開発はもともと長年Modoを使ってくださっていた株式会社サブリメイション様からの依頼でカスタムアドオンツール開発(SBL ModelingTools)として始めたプロジェクトです。Modoワークフローの一部をBlender上で実現し、作業効率を高めることを目標に開発を進めてきました。このプロジェクトはフェーズ2が終わり、当初の目標としていた開発は終了いたしました。今後このツールの更新を継続していくために、今回このプロジェクトのツールをベースにした公開バージョンのアドオンをYT-Toolsとしてリリースすることを許可していただきました。手探り状態から始めたBlenderアドオンツール開発で貴重なご意見やアイディアをいただいたクリエータの皆様に心から感謝申し上げます。なお、YT-Toolsに関しましては作者が全責任を負っております。ご質問、ご要望などはフィードバックフォームから承ります。

Modoは開発が終了してしまいましたが、既存ユーザーの方々にはEOLライセンスが提供されていますので、基本的にはこれからもModoを使い続けていただくことは可能です。しかし将来のOS上での動作保証や技術サポートなどの不安から制作の現場でModoで行っていたモデリング作業を他のツールに移行もしくは併用する傾向があるようです。また制作ラインのチームに参加するModoを使ったことがない新しいクリエータの方々と使用するツールを統一する問題もありそうですね。

今回のプロジェクトではBlender上でModoでのモデリングワークフローが実現できるようなアドオンを開発し、モデリングの作業効率を向上させることを目的としました。Blenderには標準で完成されたモデリングツールセットがあり、優れた機能を持つ外部のアドオンも利用できます。しかし、いざModoで行っていたモデリングワークフローをBlenderで行おうとするといろいろとできない事があるようです。YT-Toolsはその辺りの問題点を1つ1つ解決する事を目標に開発を行いました。

下記は今回のプロジェクトで実装を試みた主なテーマです。機能の詳細はこちらのサイトをご覧ください。

  • Blenderにない選択機能の実装
  • アクションセンターを使ったワークフロー
  • 対称をサポートしたスライスツール群
  • リニア・ラディアルフォールオフを使ったトランスフォームツール
  • 作業平面を使ったワークフロー
  • 情報統計パネルを使ったエレメントの管理・選択
  • セレクションセット
このブログで実装した各機能を詳しく紹介していこうと思います。また、Modoのオープンソースのプラグイン開発も近々再開する予定です。

ダブルクリックによる接続ポリゴンもしくはエッジループの選択

クリックしたエレメントにアクションセンターをセット

対称をサポートしたポリゴンスライス

対称をサポートしたエッジスライス

絶対オフセットをサポートしたAdd Loopツール

リニアフォールオフを使用したトランスフォームツール

選択したポリゴンを作業平面に設定し、Topビューでモデリング