2012年3月11日日曜日

modo 601: Alembic

Alembicは、Industrial Light & Magic ソニーピクチャーズイメージワークスが共同開発を進めているコンピュータグラフィックスの中間データ交換フォーマットで、昨年のSIGGRAPH 2011でにおいてAlembic 1.0がリリースされました。



Alembicは、プロダクションが大規模なアニメーションデータを取り扱うことができるように設計されており、各企業でカスタマイズして使用できるようにオープンソースのプロジェクトとしてリリースされています。Alembicの基本コードはプロジェクトのGoogle Codeサイトよりダウンロードすることが可能です。

昨年発表されたAlembic 1.0は、当初の仕様に加えデータの自動重複除外(automatic data de-duplication)が加えられています。この機能は繰り返し使用される同一形状を自動認識し、インスタンスとして保存することによってシーンサイズの大きさや読み書き速度を大幅に改善しています。modoでは、インスタンスおよびリプリケータのデータがこの自動重複除外に対応しています。

Alembicは、ILMおよびソニーピクチャイメージワークス以外にもThe Foundary、nVIDIA、Pixar、Autodeskなど多くの企業がサポートを表明しており、modo 601ではAlembic 1.0に対応した入出力プラグインを標準でリリースしています。

下記はmodo 601から出力されるデータの概要です。

ジオメトリデータ

  • メッシュアイテム、スタティックメッシュ、メッシュインスタンス
  • 面ポリゴン、オリジナルサブディビジョンサーフェイス、Catmull-Clarkサブディビジョンサーフェイス
  • サブディビジョンサーフェイスのウェイト、サブディビジョンレベル、境界ルール
  • UVテクスチャ、頂点法線ベクトルマップ
  • パート、マテリアルタグ
ロケータデータ
  • ロケータ、テクスチャロケータ、グループロケータ、ライト、カメラなどのアイテムトランスフォーム情報
  • アイテムの階層構造
  • 各フレームのアニメーショントランスフォームチャンネルデータ
リプリケータ
  • リプリケータのアニメーショントランスフォームチャンネルデータ
カメラデータ
  • 焦点長、焦点距離、Fストップ、フィルム幅・高さ、フィルムオフセット、レンズスクイーズ、カメラクリッピング
  • 上記の各フレームのアニメーションチャンネルデータ

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