デフォーメーションは、メッシュを様々な方法で変形させるための手法で、高速性・柔軟性が要求されます。modo 601にはデフォーメーションを効率よく実装するために必要な堅牢なデフォーメーションシステムが実装されています。頂点をウェイト情報を元にメッシュに関連づけられたロケータのトランスフォームでブレンドするデフォーメーション(いわゆるボーンデフォーメーション)は、General Influenceデフォーマとして実装されています。これ以外にもフォールオフをデフォーマとして使えるようにしたフォールオフデフォーマやスプラインデフォーマ、トランスフォームデフォーマ、モーフデフォーマなどたくさんのデフォーマが実装されており、複数のデフォーマをブレンドして高度なアニメーションを可能にしています。
インバースキネマティクスに関しては、IKinemaのフルボディIK/FKエンジンがライセンスされています。IKinemaのフルボディIK/FKエンジンは、リアルタイムCGのミドルウェアとしても使用されている非常に高速で強力なソルバーです。このIKinemaのアニメーションツールはMayaのプラグインとしても発売されています(このMayaのプラグインは5万円ぐらいするそうです)。
modo 601のキャラクターアニメーションの基本はポーズベースドアニメーションです。キャラクターに対するポーズ付けを行い、各ポーズをキーフレーム上に配置して補完を行います。ここでもポーズの設定に使用されるのがレンダーパスで使用したグループです。modoでは、このグループの概念がレンダリング、アニメーションなどいろいろな用途で登場します。
また、各ポーズでの関節が曲がった状態の筋肉のふくらみ具合は、スカルプティングで行います。モーフを作成し、モーフ上にあるポーズの状態に適した頂点の移動情報を保存し、モーフデフォーマを使って、アニメーションにします。指の曲がり具合との連動には、チャンネルリンクが利用できます。チャンネルリンクなどリグを構築する為のインフラは既にmodo 501で実装されていましたので、キャラクターアニメーションにおいてこのシステムが真価を発揮します。modo 501の為にリグを構築するチュートリアルはLuxology TVなどに沢山ありますので、この機会に是非ごらんになってみてください。
modo 601のアニメーションを学習する為には、601 Spotlightに含まれているFireboyのチュートリアルが最適です。日本語版に関しては、現在イーフロンティアさんがフル稼働でローカライズ作業を行っていますので、日本語版が完成しましたら是非ごらんになってください。
下記はキャラクターのスキンデフォーメーションを設定する為の大まかな手順です。もちろん、各行程は調整を繰り返しながら行う事になります。
- メッシュアイテムにSkeletonツールでスケルトンジョイントを作る。
- General Influenceデフォーマを追加し、メッシュアイテムとスケルトンを関連づけ、デフォーメーション可能状態にする。
- Bindコマンドで、メッシュアイテムにスケルトンジョイントに対するウェイトマップを作成する。
- スカルプトツールやウェイトツールを使って、ウェイトの調整をする。
- モーフデフォーマの追加、チャンネルリンクなどの設定を行う。
- リグの設定、IKの設定を行う。
- Poseツールを使用して、キャラクターにポーズ付けを行う。
- 各アクターのポーズをキーフレームに配置し、アニメーションを作成する。
各行程の詳細は、601 SpotlightのFireboyのチュートリアルやLuxology TVにアップされているデフォーメーションやアクターのポーズ付けのチュートリアルビデオを参照してください。下記はウェイトを付けるまでの簡単な設定手順をビデオで解説いたします。
0 件のコメント:
コメントを投稿
注: コメントを投稿できるのは、このブログのメンバーだけです。