2012年3月5日月曜日

modo 601: リトポロジー

modo 601では、3Dスキャナからスキャンした高密度のメッシュやスカルプティングで造形したメッシュに対して、アニメーションで使用可能なきれいなポリゴン構造を持ったローポリゴンのメッシュを作るためのワークフローが見直されました。

modo 601のTopoタブには、背景メッシュの上から上書きする全景メッシュのポリゴンを見やすく表示するためのTopology表示モードが設定されています。また、デフォルトで頂点も表示されるようになっています。このTopology表示モードにより、複雑な背景メッシュを表示しながらローポリゴンを構築していくことが可能になります。

Topoタブに並べられているツールは、背景コンストレイントが組み込まれたツールプリセットになっています。背景メッシュを配置して、Topoタブのペンツールを起動すれば、余計なセットアップを必要とせずに、背景のメッシュにスナップしたポリゴンを追加することができます。また、ペンツールのラインモードで作ったラインポリゴンの間をブリッジツールやトポロジーペンを使ってポリゴンでつなぐことも可能です。

その他、N多角形を複数の四角形に分割する"Convert to Quadrangles"コマンドの追加、Dキーで実行するポリゴン分割コマンドの背景コンストレイント対応などコマンド群もブラッシュアップされています。

背景コンストレインには、"Point"という新しいモードが追加されています。このモードは既存の"Screen Axis"と非常に似ていますが、必ず背景メッシュのどこかに吸着する点がことなります。"Screen Axis"を有効にして、頂点を移動すると操作しているビューのワークプレーン(白く表示されているグリッド)に平行な面に対して移動が行われた後、このワークプレーンに垂直なレイと交差する背景メッシュの位置に吸着が行われます。これに対して、"Point"モードは、頂点を移動すると操作しているビューのワークプレーンに平行な面に対して移動が行われた後、ここから最短の距離にある背景メッシュ上の位置に吸着が行われます。"Screen Axis"モードは、移動点に背景メッシュが外れて置かれている場合は吸着されない反面、スクリーン上での動きはよりスムーズですので凹凸が激しい形状では、"Screen Axis"での操作が適しています。

トポロジーペンは、modo 601で新しく追加されたツールです。トポロジーペンは、リトポロジーを手動で構築する作業手順を見直し、頻繁に利用するツール群を一つのツールにまとめたものです。これにより複数のツールを切り替えずに異なる操作をこのツール一つで行うことができます。また、組み合わせに制限はありますが、幾つかの機能は修飾キーとマウスボタンの組み合わせに割り付けられています。

  • 頂点、エッジ、ポリゴンの移動(左マウスボタン)
  • エッジループの移動(右マウスボタン)
  • ポリゴンを頂点から頂点でスプリット(中マウスボタン)
  • 境界上の頂点、エッジの複製(SHIFTキーを押しながら左マウスボタン)
  • 境界上のエッジループの複製(SHIFTキーを押しながら右マウスボタン)
  • ループの追加(SHIFTキーを押しながら中ボタン)
  • スライド(Ctrlキーを押しながら左マウスボタン)
  • 頂点、エッジ、ポリゴンの削除(Ctrlキーを押しながら中ボタン)


0 件のコメント:

コメントを投稿

注: コメントを投稿できるのは、このブログのメンバーだけです。